自宅でロコモを防ごう!〜脳卒中つくばリハビリセンター〜
よく耳にする健康ワードに
- サルコペニア
- ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)
があります。
いわゆる
”おとろえ”
のことですが、
サルコペニアは
加齢に伴って筋量が減少することです!
また、
ロコモとは
移動能力を指し、
”運動器症候群”のことです。
骨や関節、筋肉、感覚、バランス能力などの衰えや
骨粗しょう症、変形性関節症、脊柱管狭窄症などの運動器疾患が原因で
「立つ」「歩く」といった機能が低下している状態のことをいいます。
健康寿命が話題の今日、
ロコモを予防するため、
スポーツジムやウォーキング、ジョギングなど
若者からお年寄りまで運動に取り組む方が増えています。
健康志向が高まっていますよね。
1週間に2回程度の運動をすると、
体力・筋力が維持できるといわれています。
(ただし、歳には勝てません。)
一方で、
生活が便利になってきている今日は
運動不足の方が増えていることも指摘されています。
自宅内で過ごす機会が増え、活動量が減ってくると、
体力・筋力は徐々に衰えていきます。
一体どれぐらい低下するのか?
一般的にヒトは40歳前後から
一年間に約1%低下します。
これが、ケガや病気、急激な活動量の低下により
2週間全く動かさないと
筋力は20〜25%程度低下します。
ざっくり、
20年分の低下ですね!!
筋肉量が多い若者ほどこの低下する割合が大きいので、
若いからといって油断はできません。
では、
運動により低下した筋力を取り戻すためには、
どれくらいの期間がかかるのでしょうか?
週3〜4回の運動を続けた場合、
6週間〜8週間かかるといわれています(個人差が大きくあります)
特に、
高齢者では戻りにくいといわれています。
日頃から習慣的に運動して
継続することがいかに大切かがわかると思います。
さて、
では、自分の体がロコモの危険性があるのかチェックしてみましょう↓↓
大きく分けて3つのチェックをしましょう!!
1、ロコチェック
2、立ち上がりテスト
3、2ステップテスト
1、ロコチェック
チェック項目:
- 片足立ちで靴下をはけない
- 家の中でつまずいたり、足を滑らせたりすることがよくある
- 手すりなしで階段を上るのがつらい
- 布団の上げ下ろしなど、重いものを持つ家事がつらい
- 2キログラム程度(牛乳1リットルパック2本)の買い物袋を持って歩くのがつらい
- 15分以上歩き続けることができない
- 横断歩道を青信号の間に渡りきれない
判定:
チェック項目に一つでも当てはまったら要注意です!!
2、立ち上がりテスト
方法:
台に腰掛けて、反動を付けずに立ち上がれるかどうかを測定
①高さ40cmの台から片足、両足それぞれで試します
②台を10センチメートルずつ下げ、同じように片足、両足で立ち上がります
判定:
- 片足で40センチメートルの台から立ち上がれない場合
- 両足で20センチメートルの台から立ち上がれない場合
は運動器の衰えの可能性があります!!
3、2ステップテスト
方法:
両足をそろえて立ち、大股で2歩歩いて両足を揃えて立ちます。
判定:
スタート地点からの距離 ÷ 身長 = 2ステップ値を算出
「1.3未満」だと、運動器の衰えの可能性があります!!
ロコモの予防にはどうしたら良いのか?
1、生活習慣の改善
①食生活
肥満体形の人は腰や膝に負担がかかります。
また、過度なダイエットも低栄養になると、骨密度や筋肉量が低下します。
食生活の改善は重要です。
骨や筋肉を作るためには、カルシウムとビタミンD、ビタミンB6、タンパク質です。
炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルの
5大栄養素をバランス良く摂取しましょう。
②関節への負担を減らす
正座や横坐りなどは膝への負担が大きいですね。
あぐら座りは腰に負担がかかります。
椅子やソファは低すぎると膝や腰へ負担がかかるため注意です。
姿勢や生活環境を見直してみましょう!
2、適度な運動
おすすめの運動をご紹介します。
- スクワット(中腰までしゃがむ)
- 椅子からの立ち上がり、着座
- ランジ(片足を前へ踏み出す→戻す)
- 片足立ち
- ウォーキング
などなど。
バランス能力に不安のある方は、
手すりにつかまって安全を確保しましょう。
関節の負担、転倒、疲労などに注意して
無理なく行ってみてください!