脳卒中片麻痺の寝ている時こそ大切にしたいポジショニング

 

 

脳卒中後の麻痺により

思うように体が動かせないことがあります。

 

私達が日常生活を送る上で

 

臥位、座位、立位など

様々な姿勢をとりますが、

 

一日の中で一番長く取り続ける姿勢は

“臥位”です。

いわゆる、仰向け横向きなど寝ている姿勢です。

 

 

寝ている姿勢なので楽な姿勢と思われますが、

脳卒中の方から

「だんだん肩が痛くなってきた」

「足の痺れが増してきた」

「床ずれが心配」

など、よく耳にします。

 

これらは、脳卒中による問題というより、

発症後の後遺症として二次的に起きやすい症状なのです。

 

 

脳卒中によって障害を負った上に、

さらに色々と体に支障が出てくることは

本当に辛いことですよね。

 

大切なことは、普段の生活から姿勢の取り方に気を配り、

二次的な障害を予防することが大切になります。

 

今回は、脳卒中発症後、寝ているときの二次的に起こりやすい障害と

それを予防するポジショニングの仕方を

お伝えします。

 

 

 

なぜ不良姿勢になりやすいのか?

 

 

脳卒中後遺症である麻痺の影響で、

体を支える筋肉が突っ張ったり逆に張りが低下するなど

筋肉の状態が不均衡となり、

体のパーツを正しい位置で保ちづらくなります。

 

また、感覚障害があると体の位置が分かりづらいため、

左右のバランスをうまくとることができず不安定となります。

 

そのため、必要以上に力んで筋肉や関節が固くなってしまうことがあります。

 

結果として、不良姿勢を取りやすくなってしまいます。

 

 

 

不良姿勢で気をつけたい3つの体の部位

 

首回り

 

私たちは普段体をまっすぐに伸ばして寝ています。

 

高齢者や脳卒中の方で普段から背中が丸く過ごしていると、

背中が丸くなったまま寝ている方が多くみられます。

 

背中が丸くなっているとどのような影響が出るのでしょうか?

 

上半身が前かがみに沈み込み、

相対的に首が反った状態になってしまいます。

 

では首が反るとどのような影響があるのでしょうか?

 

必要以上に首や背中の筋肉が突っ張り、

固まった状態になることがあります。

この姿勢を続けると背中と首の動きが制限されるため、

バランスを取りにくい姿勢になってしまいます。

 

また、飲食の面では、

非常に飲み込みしづらく誤嚥を引き起こしやすい姿勢となります。

 

必要以上に首や背中の筋肉の緊張をあげないように、

出来るだけ、体と首のラインが一致させ、

首回りが力まずにリラックスすることが理想です。

 

横向きの時も同様に、体と首の位置関係に要注意です。

 

 

麻痺側上肢の肩

 

仰向けで寝ていると、

腕や肩周りは一見リラックスしているようにみえますが、

肩関節は腕の骨を支える受け皿が浅いため、

腕の重みで肩がベッド方向へ下がります。

 

障害の無い肩は、肩を包んでいる関節包や筋肉は程よく緊張してます。

そのため、肩の関節がズレないように

関節内の圧力が調節され、

関節を取り巻く関節包や筋肉が、

しっかり肩をサポートしています。

 

ところが、麻痺があると肩周りの筋肉や関節包のバランスが崩れてしまうため、

関節の内圧が不均衡になり、関節がズレやすくなります。

 

また、筋肉や関節包などの組織自体が下に引っ張られます。

 

これらの原因により、肩に痛みが生じやすくなります。

肩周りは痛みに敏感なため、注意が必要です。

 

麻痺側すねの外側

 

気をつける体の部位は上半身だけでしょうか?

 

もちろん

下半身も注意が必要です。

 

では、下半身はどんなことに注意が必要なのでしょうか?

 

脚の付け根には股関節があります。

股関節は肩関節に似た構造になっているため非常に動きやすい関節です。

 

仰向けに寝ていると

麻痺の脚の重みで脚全体が外に開きやすく、

スネの外側にある腓骨を圧迫します。

この腓骨の膝に近い出っ張りを腓骨頭といいますが、

この腓骨頭の近くに腓骨神経が通ります。

脚が外開きになると腓骨神経を圧迫することが多く、

高頻度で腓骨神経麻痺になることがあるため、

要注意です。

 

腓骨神経は足首を上下に動かす筋肉を支配しています。

そのため、腓骨神経麻痺になると足首がうまく動かせなくなるため、

歩くときに足首が垂れ下がってしまい、

つまずきやすくなってしまいます。

 

 

では、横向きでは脚にどのような問題が出やすいのでしょうか?

 

この場合は脚の重みで内側に入りやすくなります。

 

股関節が内側に入ると内腿の筋肉が縮まり付け根で挟まれやすくなるため、

痛みを生じることがあるため、注意が必要です。

 

内側での固定も注意が必要ですね!

 

 

 

不良姿勢の効果的な対処法は?

 

首の反りはどうすればいいの?

 

前述の通り、

 

体と首のラインを一致させることがポイントです。

 

枕の高さをバスタオルなどを使って調整すると

良い姿勢がとりやすくなります。

 

肩の落ち込みはどうすればいいの?

 

肩が水平ラインよりも下がることを防ぎます。

 

仰向けでは

肩の下にバスタオルやクッションなどを当てがい、

肩が下がらないように工夫します。

 

併せて肘ができるだけ曲がらないようにすることもポイントです。

 

では、

横向きの場合はどのようにサポートしたら良いでしょうか?

 

麻痺の肩を上にした横向きは、

仰向きよりも落差があり下がりやすいため、関節がズレやすくなります。

 

大きめのクッションを使い、

抱き枕のように腕を置くことで、

麻痺の肩が下がらないように配慮します。

 

脚の外開きはどうすればいいの?

 

 

脚は長く重みもあるため、

より大きめのクッションやバスタオルを使います。

脚の外側に壁を作ることがポイントです。

 

これにより、脚の外開きしないようにセットし、

腓骨神経の圧迫を防ぎます。

 

では、

麻痺の脚を上にした横向きはどのようにサポートしたら良いでしょうか?

 

 

肩のポジションと同様に、

大きめのクッションを使い、

股関節が内側に入らないようにサポートすることです。

 

クッションを効果的に利用し、

正しいポジショニングを取ることで、

単に関節の負担を和らげるだけではなく、

筋の突っ張りの軽減、

神経障害の予防、

効率的な基本動作に繋がります。

 

まとめ

 

今回は、

・不良姿勢になりやすい原因

・不良姿勢で気をつけたい3つの体の部位

・不良姿勢の効果的な対処法

についてお伝えしました。

 

効果的なポジショニングを実践し、

二次的な障害の予防を心がけていきましょう。

 

 

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